まだまだ子育て中ではありますが、子育てにいちばん手がかかる大変な時期はひと段落しました。1人目が産まれてから末っ子が3歳になるまでがいちばん大変な時期だったと思います。
くじけそうなこともつらかったことも山ほどありましたが、そのひとつひとつのことはあまり思い出しません。お産の痛みも産後の寝不足も記憶にはあるけれど、感覚として覚えていないから、次に進める。母親というものはそういうものですね。つらかったことを全部覚えていたら、毎日の子育てなんて到底できなかっただろうと思います。
こどもたちが小さい頃の週末は、みんなのお弁当を作って、1日公園で過ごすことも多く、同世代の友人たちとピクニックを楽しむこともありました。夏場になると、3人連れでも安全に過ごせる川や水辺を見つけては連れて行きました。みんなでおやつを手作りすることもよくありました。とにかく週末はいつもみんな一緒でした。
そこから、数年経つとどうでしょう。小学生の長男は、スポーツ少年団に入団して、土日も練習があります。
大会の日は早朝3時半に起きて、帰宅は夜。離れて過ごす時間も増えました。真ん中の娘も自分のやりたい習い事を始めています。もちろん毎週、送迎があります。
末っ子はまだ小さいので、いつも助手席で上のこどもたちの送迎のナビ役。習い事の間は、私の珈琲休憩に付き合って、喫茶店で塗り絵やひらがなの練習をしています。
少し前の生活とは打って変わり、週末の過ごし方はこどもたち3人ともバラバラです。3人を連れて同じところに行くこともほとんどなくなりました。それぞれにやりたいことを見つけて、それぞれの居場所があって、その子だけの経験があり、チャレンジがある。それをサポートすることが今の私の大きな役割でもあります。
こどもたちがそれぞれの場所で輝けるように、必要な時間に必要な場所へ送っていく。週末の私はお母さんというよりも、3人のタレントを抱えているマネージャー兼運転手みたいなもの。3人それぞれのスケジュールをきちんと把握するのもけっこう大変で、たまに迎えの時間を間違えたりすることもしばしばです。自分ひとりでマネジメントしきれない時は、友人の力を借りることもあります。
みんなで一緒に過ごせた週末も懐かしいけれど、それぞれが羽ばたいていくその姿も誇らしい。そして、頑張っている姿そのものが、その子を育ててきた親へのご褒美ですよね。こどもを応援する親心は親にならないと分からない感覚です。自分の両親もこんな気持ちで見守ってくれていたのだなと今になり、気づくこともたくさんあります。
こどもたちはどんどん自立していきます。身の回りのことをやってあげる子育てから、こどもたちのやりたいことをサポートしていく子育てに変わっていくんですよね。
手は離れても目は離すな!とよく言います。手を出すのではなく、ただひたすら忍耐強く見守るということ。親とこどもの関わり方もどんどん変化していきます。親はマネージャーであり、サポーターでもあると思います。
だっこやおんぶで育ててあげられる時間なんて、人生の中のたった少しの時間です。大きくなればなるほど、こどもたちの背中を見送る時間が増えていきます。だから、自分の手で守ってあげられるうちはせいいっぱい守りたい。応援できるうちは応援したい。自分の仕事をこなしながらのマネージャー業務。自分の休みもなかなかないですが、そのうち、もっと遠く遠くへ行ってしまうのだから、マネージャーでいられる今をしっかり楽しみたいと思っています。
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